自死が若者の死因の第一を占め、また近年増加傾向であることが報告されています。こうした若者の自死の問題を考えた際、どう防ぐかとともに極めて重要であるのは、自死で遺されたことによる影響を最小化し、また必要とする支援につなげていくことです。しかしこうしたいわゆるポストベンションにかかわる実践について、こと若者を対象としたものは非常に乏しいのが現状です。
今回の企画は、大学生などの若者が、身近な人を自死で亡くしたときにどのような影響を受けるか、またその経験と向き合うために役立つ情報や支援機関について知ってもらうことを目的として、ゼミの学生が中心となって考えました。
また身近でそうした経験を持つ友人や知り合いがいた場合に、どのような声かけや関わりが求められるのかについても知ってもらうことで、若者が周囲からのケアや支援を受けやすくする環境づくりに貢献することを目指しています。
なお、自死で遺された人が影響を受ける続柄は、家族だけにとどまりません。とくに若者にとっては友人、クラスメイト、アルバイト先の同僚、芸能人など、「家族以外」の関係性での自死を経験することも珍しくありません。一方で、そうした経験について考えたり、必要とする支援につながるケースは稀です。
この企画をきっかけに、まずは自死やその支援について知ってもらえればと思います。
2023年10月中旬の平日および日曜に、中京大学前と栄でのチラシ及びグッズの配布を行いました。
NPO法人グリーフプラザともにの方々と一緒に、合計400部のチラシとクリアファイル、絆創膏を配布しました。
チラシで取り上げたQ&Aについてより詳しく知りたい方はこちらからご覧ください。
本企画のチラシやリーフレットの作成にあたって多大なご協力をいただいた、NPO法人グリーフプラザともにの皆様、また「こころの絆創膏」グッズをお譲りいただいた名古屋市健康福祉局健康部健康増進課のみなさまに、この場をお借りしてお礼申し上げます。