死への態度(死生観)


高齢者の死生観と宗教との関連

大学院在学中には、高齢者が宗教的な物語をどのように取り入れながら自身の死を意味づけるのかについて、特に浄土真宗僧侶や門徒の方への調査を通じて検討しました。

死の不安を測定する心理尺度の開発も行い、海外で開発されたRevised Death Anxiety Scale (RDAS)の日本語版を作成しました。

死と生をどう意味づけるかについて、様々な角度から検討を続けています。

 

関連文献(例):

関係性における死への態度

最近では、日本人の死生観の特徴を捉えるべく、「関係性」に着目した死生観の尺度を開発しています。自己存在の消滅という実存的な主題として検討されることが多かった死の不安ですが、そこに他者との別れという主題を中核に据えた尺度づくりと行っています。この尺度を通して、日本人の新たな死生観の側面を捉えることができるだけでなく、先行研究で得られた知見の見直しも可能になると考えています。

 

関連プロジェクト(一部):

  • 基盤研究(C)超高齢多死社会における絆と死生観-高齢期の死への態度についての実証研究と理論検討(研究代表者)

デジタル不死

急激に発展してきている生成AIによる死後の再生(デジタル不死 digital immortality)についての心理学研究を展開しています。こうした新しい科学技術が、逝く側と遺される側双方にとってどのような意味を持つのかについて関心を持っています。

特に遺される側に着目すると死別後のグリーフにも関連する研究となります。遺族がデジタル不死を望むことが適応にどのような影響を及ぼすのかについても検討しています。

 

関連文献(例):